コロナ禍と新しい生活様式の間で

過日の東京競馬場。
ダービーデーは10万を超える観客が押し寄せた、競馬の祭典である。

しかしながら、今年は幾らかの観客を入れて行われたが、昨年は後に3冠馬となるコントレイルが無敗のダービー馬として制覇したにも関わらず、その舞台を現地で観ることは、一般のファンは叶わなかった。

ワクチン接種がようやく浸透して、新規感染者のかずも急激に減少している様相。しかし、まだこの先は不透明のままで、先の見えぬトンネルの遥か先から光がほんの僅か射しているにすぎない。

トンネルの先が雲ひとつない快晴なのか、土砂降りの飴の中か、どっちつかずの曇天なのか。

経済もままならず、政局はドタバタ解散からの短期決戦選挙を、この週末に迎える。

有権者も自分の意をどこに託せば良いのか、実際のところ五里霧中と言うべきか。イマイチ、投票所に向かう足が重い。かと言え、投票権を無駄にするわけにもいかず、メディアに流れる候補者の話を片手間に聞く日々だ。

わずかな期間に解明が難しいのは、百も承知の厄介な新型コロナウイルス。統一した見解、対処があるとも言えず、専門家である医者や科学者、研究者でさえ、対立意見が俎上に上がったままの印象だ。

いくら、東京都の新規感染者が2桁に急減したとはいえ、同一の条件下では到底測られたとは受け入れ難いし、それが日本各地の標準でも決してない。実、下げ止まり、微増傾向があるという話も聞くし、足並み揃えたコロナ対策は、今なお実行にさえ移されていないのではないだろうか。

先日、我が社からの通知で、職域接種勧奨が届いた。今更ながら、という気持ちは否めない。現場の分掌で優先順位が付けられ、代わりのきく営業分野の現場は、市区町村自治体の接種に頼りきりであった。それもままならないと言うのに、こんな時期まで、という不信感は拭い去ることができない。

たまたま、ワクチンの接種は完了した。
1回目は異物混入の疑いがあったロットに当たってしまい、幸い、深刻な健康被害はなかったものの、会社側は梨の礫、自分が騒いで報告しても、何のフォローもなく、事後何かあれば、と上辺だけの対応だった。

正直言って、ワクチン接種後の方が体調は悪い。
ハッキリとはわからないが、スッキリした感じでないことだけは言える。

ただ、医者にかかっても直接の因果関係は疑わず、症例に基づき診断されるだけの話で、確固たる数値を上げない、同一症例で体調不良を訴える患者が居ないとすれば、到底動くことはないだろう。

接種後に亡くなられた方の話も、そういう所にあるのではなかろうか。

飛躍的に効果が認められているのは、短期的視点、数値の上下だけの話で、抑えられたね、良かったねのレベルにすぎないかもしれない。

こうした不安がデマを産み、人間不信、社会不信を招き今のような渇いた砂漠のような状態になっているのではなかろうか。

全てが元に戻る、とは到底は思えない。
だが、人間として生きる上で、コロナ前にあった生活に戻るように願わない人はいないだろう。

2021年も残り2ヶ月と僅か。
少しでも不安が和らぎ、安心した年越しを迎えたいものである。

ここまで、死力を尽くしてコロナ禍に立ち向かったみなさんに敬意を払いつつ、終息を願うばかりだ。

Self Portrait

日々の感じたこと。 ボクの好きなこと。 思いつくまま、 綴っていこう。

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